妊婦さんの健康状態や、お腹の赤ちゃんの育ちをみるため、身体測定や血液・血圧・尿などの検査をします。特に、貧血、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの病気は、お腹の赤ちゃんの発育に影響し、母体の健康を損なうことがあります。妊婦健診を受けることで、病気などに早く気づき、早く対応することができます。
妊婦健診の目的
- 正常な妊娠の経過を確認する
- ハイリスク妊娠の早期発見
- 妊娠中に発症する合併症などの予防
- 胎児異常の有無の診断
- 分娩時期を予想
- 分娩の方法の決定
- ちょっとした問題への対応(マイナートラブル)
- ちょっとした問題への対応(マイナートラブル)
- 保健指導
定期妊婦健診について
定期妊婦健診は、初診から1~2週間目に血液検査を含めた健診に来て頂きます。
※通常、妊婦健診は下記の予定で行います。
- ・妊娠初期~25週まで…4週間に1度
- ・26~35週まで…2週間に1度
- ・36~40週…1週間に1度
- ・予定を超えたとき…1週間に2度
助産師よりお話があります
1)予定日が決まった時 → 初期指導(個別)をさせて頂きます
- ・助産録を作ります
- ・妊娠初期に起こりやすい異常と妊娠初期の過ごし方
- ・諸手続の方法について
- ・各種教室の予約など
2)妊娠初期~中期 → マザークラス前期(集団)を受けて頂きます
- ・妊娠中におこりやすい病気のことやその予防法などについて
- ・異常を予防する栄養について
- ・はまだ産婦人科で出産される皆様へ。
※詳しくはマザークラス前期へ
5)妊娠後期 → 後期指導(個別)を受けて頂きます
- ・ご入院時に持参するもの
- ・お産の入院のタイミング
- ・おっぱいの準備
- ・赤ちゃんが元気か調べる10回胎動表について
など、個別にゆっくりとお話させて頂きます。
妊娠の判定
初診で来られたら、まず尿検査で妊娠の判定を行います。エコー検査では、「胎のう」という赤ちゃんの袋を確認します。(エコー検査があまり早いと、胎のうがうつらないこともあります。)その後、内診にて子宮を確認することがあります。月経予定日から1週間以上経っても月経が見られない場合は、市販の「妊娠検査薬」で、尿を採って調べることができます。ただし、これは妊娠を確定するものではありません。また、ホルモンの分泌が少ない4~5週では、妊娠反応がマイナスになることもあります。
妊娠後期指導について
妊娠後期(34週前後)には、出産までの過ごし方や準備の確認、お乳のお手入れ、入院のタイミングなどを個別のお話させて頂きます。また、赤ちゃんの元気具合をママにチェックして頂くために、胎動の10回カウントを説明させて頂きます。
外来妊娠検診時の検査
初期(8週前後)
①貧血検査 ②血液型検査 ③梅毒検査 ④B型肝炎検査(HBs抗原検査) ⑤C型肝炎検査(HCV抗体検査) ⑥エイズ検査(HIV抗体検査) ⑦不規則抗体検査⑧風疹抗体検査 ⑨血糖検査 ⑩子宮癌検査 ⑪トキソプラズマ検査 ⑫サイトメガロウイルス検査 ※一部は自己負担となります。
中期(28週前後)
①血糖検査 ②膣分泌物培養検査(膣内雑菌・カンジダ・B群溶連菌) ③貧血検査(24週前後・36週前後に適宜実施) ④成人T細胞白血病検査(HTLV-1) ⑤クラミジア検査
予定日前後
①ノンストレステスト(胎児の元気度、予備力、胎盤の機能がある程度わかります。)検査が多いときは、検査費が5000円~1万円程度かかります。
②妊娠35週以降、超音波装置(エコー)は自己負担となります。