ピルの種類とその違いは？

　ピルによって含まれている女性ホルモンの種類が異なります。また、1周期（28日）を通じて1錠中に含まれる女性ホルモン量が変わらないピルと、1周期中で数日ごとに女性ホルモン量の変わるピルがあります。どのピルを使っても避妊効果は変わりませんが、副作用には少し違いが見られる場合があります。

21日間服用ピルと28日間服用ピルの違いは？

　21日間服用ピルは、1シート（パッケージ）21錠すべてに女性ホルモンが含まれています。指示されたとおりに21日間（3週間）毎日1日1錠を服用し、その後7日間はピルの服用を休みます。従って、最後の錠剤をのみ終わって8日目から次の新しいシート（パッケージ）の錠剤の服用を始めます。

　28日間服用ピルは、女性ホルモンが含まれている21錠の錠剤と、女性ホルモンが含まれない（作用のない）7錠の錠剤がひとつのシート（パッケージ）におさめられています。指示されたとおりに、28日間（4週間）毎日1日1錠を服用し、1シート（パッケージ）全部の錠剤を飲み終えたら、服用を休まず続けて次の新しいシート（パッケージ）の錠剤の服用を始めます。いずれのタイプのピルも、使い切る前に次のシート（パッケージ）を用意しておいて下さい。

ピルの避妊効果を教えて下さい。

　ピルは、最も有効な避妊法のひとつで、正しく服用すれば効果は避妊手術に匹敵します。効果を確実にするためには、指示どおり飲み忘れなくピルを服用する必要があります。ピルは、飲み忘れのない理想的な服用の場合、妊娠する確率は0.1％（1000人の女性が1年間飲み続けた場合、１人が妊娠する）ですが、飲み忘れなどを含めた一般的な服用における妊娠率は5％と推定されています。1周期間で飲み忘れた錠数が増えると、妊娠する確率も増加します。

ピルを入手するには？

　ピルは医師の指導のもとに正しく使用される事が大切ですので、医師の処方が必要です。ピルを正しく服用するためには、ピルの有効性、安全性（副作用）や性感染症に関する知識を持つことが極めて大切です。また、健康状態を確かめるための検査を受けることが副作用の予防につながるといわれています。このため、医療機関において専門的な指導・助言を受けた上で、ピルを処方してもらって下さい。

1年間の妊娠率

　緊急避妊とは、あなたが避妊をしないでセックスをしてしまったとか、コンドームが破けるなど避妊の失敗が起こったなどの場合に、妊娠を予防するという方法です。その最も一般的な方法が、緊急避妊ピルと呼ばれるものです。時には、子宮内避妊具も使用されることがあります。すべての緊急避妊法は、無防備なセックスが行われた後、数日以内に行わなければなりません。これは、大抵の女性にとって有効で安全な方法です。産婦人科が、あなたにとって、最も適当と考えられる方法を選んでくれるはずです。

飲み方

　性交があった72時間以内に、ピルを飲みます（2錠）。

妊娠率

　緊急避妊ピルを内服した妊娠率は、2.6％という報告があります。

副作用とその対策

　副作用のない方が半数。その他の方のほとんどが気分が悪くなるという症状です。嘔吐も15％の方に出現する可能性があります。それを解決する為に、当院では嘔吐止めの薬を一緒に飲んでいただきます。

ピル料金

8,100円

どうして緊急避妊ができるんですか？

　あなたの月経周期のどの時期に、緊急避妊ピルが服用されたかによって作用の仕方が異なりますが、例えば排卵を抑制する、受精を妨げる、子宮への受精卵を阻止するなどが考えられます。妊娠の成立とは、受精卵が子宮内膜に着床することを言うのですから、いったん着床してしまったら、すなわち妊娠が成立した場合には、緊急避妊ピルが有効でないことはいうまでもありません。

緊急避妊ピルは安全ですか？

　もちろんです。世界では、1970年代の半ば頃より、緊急避妊ピルを使用してきました。ただし、経口避妊薬についても同様ですが、服用してはいけない人や慎重に使用した方がよい人がいますので、不安な方は、医師にお尋ね下さい。

緊急避妊ピル服用後、注意すべき事がありますか？

　残念ですが、緊急避妊ピルが本当に効いているかは、服用後すぐに分かるわけではありません。数日ないし数週間後に月経があって初めてわかるわけです。もし、予定月経が一週間以上遅れるようなことがあったり、心配なことがあれば、速やかに医師にお尋ね下さい。

緊急避妊ピルを服用しても効果が無く、妊娠してしまった場合はどうですか？

　今まで知られる限りでは、異常妊娠や赤ちゃんに異常があったりということはありません。

※注意すべき大切なこと

　緊急避妊ピルを服用した後に、無防備なセックスが行われたとしても、それをも防止する事ができるわけではありません。妊娠を避けたいのであれば、定期的な避妊法の使用を考えて下さい。

緊急避妊と性感染症

　緊急避妊ピルと子宮内避妊具は、どちらもエイズを始めとした性感染症（例えば梅毒、淋病、クラミジア、ヘルペス等）を予防することはできません。あなたがエイズや他の性感染症に感染していないかどうかお悩みでしたら、どうしたら性感染症を防げるのか、治療法があるのかについては、医師にお話下さい。