無痛分娩

無痛分娩とは 

 無痛分娩とは、硬膜外麻酔を使用して陣痛による痛みを軽減し、お産を楽にするだけでなく、お産に対する恐怖心をなくし、リラックスさせる効果や、骨盤の筋肉や靭帯の緊張を取り除き産道をやわらかくして、お産を促進させるのにも有益であるといわれています。

硬膜外麻酔について 

 硬膜外麻酔とは部分麻酔のひとつです。腰椎の間から硬膜外というスペースに細いチューブを入れ、そのチューブを通して麻酔のお薬を持続的に注入していきます。痛みにあわせて麻酔の量を調整していきます。足は自分で動かすことが出来ますのでご安心下さい。

 ※注意:無痛分娩を希望される方は、入院時より絶飲食となります。

 ※点滴で補液させていただきますので、ご安心下さい。

無痛分娩費用について 

 無痛分娩の費用はお産代金に75,600円追加となります。無痛分娩について詳しくお聞きになりたい場合は院長にお尋ね下さい。

 ※無痛分娩をするかどうか迷われている方は、ご家族と十分相談のうえ、決定されてから説明させていただきます。基本、無痛分娩は、事前に説明し、妊娠36週までに同意書を提出していただいた方のみとさせていただきます。

硬膜外無痛分娩 

 出産に伴う子宮の収縮や産道の広がりによる痛みは、背中の脊椎という神経を通って脳に伝えられます。硬膜外麻酔法とは、細くて柔らかいチューブ(カテーテルと呼びます)を背中から腰の脊髄の近く(硬膜外腔)に入れてそこから麻酔薬を少量ずつ注入することにより出産の痛みを和らげ る方法です。麻酔を入れる時は膝を抱える様に背中を丸くして入れます。腰部硬膜外腔に麻酔薬を注射した場合、硬膜を通って麻酔薬が脊椎に作用し腰から下の感覚が鈍くなりますが、足を動かしたりすることはできます。赤ちゃんが生まれるまでカテーテルより続けて麻酔薬を注入するので、途中で麻酔がきれてしまうことはありません。

硬膜外無痛分娩

 麻酔の薬が全身に拡がる場合(麻酔ガス、飲み薬、静脈注射等)とは異なり「硬膜外無痛分娩」は下半身だけへの痛み止めですので、赤ちゃんへの麻酔薬による影響はとても少なく、またお母さんの意識が無くなることはありません。もちろん、出産時に赤ちゃんと対面することもできます。

 「硬膜外無痛分娩」を始めると痛みは和らぎますが、下半身の感覚が完全になくなる訳ではありません。赤ちゃんの下降感や子宮の収縮をある程度感じながらタイミングを合わせ、ゆっくりいきみながら分娩をすすめます。ほとんどの場合、痛みはわずかに感じるのみになりますが、痛みの感じ方は産婦さんそれぞれ違いますので、とくに出産間近になると生理痛程度の痛みを感じる場合があります。

 そのため一般的には「無痛分娩」と呼ばれていますが、「鎮痛分娩」や「疼痛緩和分娩」という名前のほうがより正確なのかもしれません。また、麻酔の効き方にも個人差があります。大多数の方が硬膜外無痛分娩を始める事により、痛みがそれまでの2割程度にまで軽減し、満足されています。